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「高圧ガス製造保安責任者」を取得して高圧ガスを扱うプロフェッショナルになろう
2021年10月10日
就職・転職・辞職に関しての記事

目次
高い圧力を伴う「高圧ガス」は、工場で使われている機械や家庭用のエアコンでも使われており、LPガスなどと同様に重要度の高いものです。
その一方、取り扱い方法を誤ると重大な事故につながるため、有資格者でなければ取り扱えません。その資格、「高圧ガス製造保安責任者」についてご紹介しましょう。
高圧ガス製造保安責任者とは?
安全に取り扱うための知識と技術が必要
高圧ガスの製造には高い圧力をかけて圧縮するという特殊な技法が必要です。これを安全に使うためには、そのための十分な知識と技術を習得しなくてはなりません。その知識・技術を証明するのが、「高圧ガス製造保安責任者」の資格です。
複数の種類がある
また、高圧ガスには複数の種類があります。場所や目的によって使われる種類は異なり、それぞれに応じた知識・技術が必要です。
つまり一種類の資格だけでは、用途の違う高圧ガスを扱うことはできません。そのため、高圧ガス製造保安責任者の資格は種類によって内容が細分化されています。
分野を決める
例えば化学・機械分野に限定した高圧ガス製造保安責任者の有資格者は、冷凍機械分野の高圧ガスの取り扱いはできません。その逆も同じです。ですからこの資格取得を目指す場合は、自分が就職したい分野、仕事をする業種をはっきり決めた上で、そのニーズに合った種類の高圧ガス製造保安責任者の資格試験を受けましょう。
高圧ガス製造保安責任者の種類
化学・機械分野
化学・機械分野向けの高圧ガス製造保安責任者の有資格者は、石油化学などのコンビナート高圧ガス製造事業所、ガススタンド、LPガスの製造事業所の保安業務などに就くことができます。
具体的には「甲種化学・甲種機械責任者」「乙種化学・乙種機械責任者」「丙種化学(特別試験科目)責任者」「丙種化学(液化石油ガス)責任者」の4種類がこれに当たります。
甲種・乙種・丙種とはそれぞれのレベルを表しており、高い順に甲・乙・丙となっています。甲種化学・甲種機械責任者の有資格者は行える仕事の範囲が広く、就職活動でも有利です。
冷凍機械分野
冷凍機械分野には工場などにある大型の冷蔵庫・冷凍庫、あるいはエアコンの空調設備などがあります。この分野の高圧ガス製造保安責任者の有資格者は、これらの機械が稼働する時に必要な高圧ガスを取り扱えます。
「第一種冷凍機械責任者」「第二種冷凍機械責任者」「第三種冷凍機械責任者」の3種類があり、第一種はこの分野のすべての高圧ガス製造施設の保安、第二種は1日の冷凍能力が300トン未満の高圧ガス製造施設の保安、第三種は1日の冷凍能力が100トン未満の高圧ガス製造施設の保安業務に就けます。
関連資格
関連資格の一例としては、一般家庭で使う燃料ガスの製造から供給まで携われる「ガス主任技術者」、高圧ガスを取り扱う職場で選任される「特定高圧ガス取扱主任者」、一般家庭用をはじめとしたLPガス供給設備や消費設備の設置工事、および変更工事が行える「液化石油ガス設備士」などがあります。これらは保安ではなく設置工事や取り扱いに関する資格です。
高圧ガス製造保安責任者の試験
高圧ガス製造保安責任者になるには?
国家試験である高圧ガス製造保安責任者試験に合格し、高圧ガス製造保安責任者免状の交付を受けなければなりません。また、作業内容に合ったものを取得する必要があるので、自分が就職したい分野を決めて受験するのが有効です。
この試験は、経済産業大臣および各都道府県知事によって実施されており、高圧ガス製造保安責任者免状は各都道府県知事によって交付されています。合格してもそのまま放置しておくと有資格者と見なされません。必ず交付を受けることを忘れないようにしましょう。
試験の日程
高圧ガス製造保安責任者の試験は毎年11月の第二日曜日に全国で一斉に実施されています。申請受付期間は8月下旬から9月上旬の2週間程度と短いので注意が必要です。詳細な日程は、毎年高圧ガス保安協会のホームページなどの公式な情報を確認してください。
試験の場所
高圧ガス製造保安責任者の資格のうち「甲種化学責任者」「甲種機械責任者」「第一種冷凍機械責任者」の試験の開催地は北海道(札幌市)、宮城県(仙台市)、東京都(千代田区/江東区)、愛知県(名古屋市)、大阪府(大阪市)、広島県(広島市)、香川県(高松市)、福岡県(福岡市)、沖縄県(宜野湾市)の9都市・10か所に限られています。
それ以外の資格の開催地は各都道府県に存在します。最寄りの開催地に関しては高圧ガス保安協会の公式ウェブサイトを確認してください。
受験資格・申し込み方法・受験料
年齢・学歴を問わず所定の手数料を支払えば誰でも受験できます。申し込み方法は電子申請と書面申請で。電子申請は高圧ガス保安協会の公式ウェブサイト上から行えます。
手数料は受験する資格の種類によって異なりますが、令和3年は5,700円~13,200円まで。また、書面申請よりも電子申請のほうが500円安くなります。その年によって変更の可能性があるので、こちらも高圧ガス保安協会の公式ウェブサイトを確認してください。
関連業界の仕事をするなら強く推奨
高圧ガス製造保安責任者の資格保有者は、高圧ガス取り扱いのプロフェッショナルとして人気が高く、就職先の種類も豊富です。高圧ガスに関連する業界への就職を希望なら取得しておくことをぜひおすすめします。