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自動車・建築業界で人気の資格、アルミニウム溶接技能者とは
2021年09月10日
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軽くて強度のあるアルミニウムは、自動車部品や建築材料として様々に使われています。一方で、アルミニウムは取り扱いが難しく、溶接には高度な技術が必要。そのため、アルミニウム溶接技能者は、自動車業界や建築業界でのニーズが多い人気の資格です。今回はアルミニウム溶接技能者を紹介します。
ニーズの高い、アルミニウム溶接技能者
アルミニウムは鉄鋼の2倍の強度を持ちながら、重量は1/2と軽い素材のため、自動車部品や建築材料として用いられることが増えています。しかし、アルミニウムには「加熱中に酸化しやすい、溶け落ちやすい」などの性質があり、アルミニウムの溶接には特有の溶接技術が必要。高度な技術を要するアルミニウム溶接には、工場での機械化ができない作業もあり、アルミニウム溶接技能者は、自動車業界や建築業界での需要が大きい人気資格となっています。
アーク放電を利用する、アルミニウム溶接
アルミニウムの溶接には、気体の放電を利用する「アーク溶接」という方法が用いられます。アーク溶接とは、アーク放電といわれる気体の放電現象を利用した溶接方法で、5,000度〜20,000度もの高温と強い光が発生するのが特徴。また、溶接中に空気中の窒素・酸素・水素が溶接箇所に触れると酸化や劣化が起こるため、空気を遮断するシールドガスが使われます。アーク溶接には、放電する電極側が溶ける「消耗電極式」と、放電電極が溶けない「非消耗電極式」があり、設備や用いるシールドガスの種類により、様々な溶接方法があります。
アルミニウム溶接に用いる、ミグ溶接とティグ溶接
アルミニウムに用いられる代表的な溶接方法に、ミグ溶接とティグ溶接があります。アルミニウム溶接技能者の実技試験では、この2種の溶接技術を評価します。
ミグ溶接は、「消耗電極式」の溶接方法で、シールドガスにはアルゴンガスやヘリウムガスなど不活性ガスが使われます。空気と反応しやすいアルミニウムや銅、チタン、ステンレスなどの溶接に利用され、溶接スピードが早く、仕上がりが綺麗なことが特徴です。
一方ティグ溶接は、「非電極消耗式」の溶接方法で、電極にはタングステン、シールドガスにはアルゴンガスやヘリウムガスなど不活性ガスを用い、必要に応じて溶接棒で加工します。導電性を持つ金属なら全てで使用できるため、適用範囲が広く、火花が飛び散らない、長時間の作業が可能などの特徴があります。
アルミニウム溶接技能者になるには
アルミニウム溶接技能者は、一般社団法人 軽金属溶接協会が実施する民間資格で、基本級と専門級の2種類があります。受験資格は、15歳以上であることに加えて、基本級は1ヶ月以上、専門級は3ヶ月以上の習得が必要。通常は、基本級を取ってから、専門級を取りますが、基本級の合格を条件とした同時受験も可能です。
試験には、学科試験と実技試験があり、実技試験にはティグ溶接とミグ溶接があります。実技試験では、種目(材料)によって試験料が異なるので、申込みの際は注意しましょう。
まとめ
高度な技術が必要なアルミニウム溶接。現場経験を積んでの資格取得が一般的ですが、一般社団法人 軽金属溶接協会主催の技能講習会を受講すれば、基本級の受験資格が得られる上に学科試験が免除となります。未経験からの入門にも広く門戸が開かれている、アルミニウム溶接技能者資格にチャレンジしてはいかがでしょうか。
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